ご挨拶

資源の乏しい我が国において、「人」ほど貴重な資源はありません。

10年ほど前から経済産業省が、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力として「社会人基礎力」(「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力、12の能力要素から構成)というものが必要であると提唱しています。同省の「社会人基礎力」のページ(http://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/)を見ると興味深い調査結果が掲載されています。企業は学生に「粘り強さ」「チームワーク力」「主体性」「コミュニケーション力」が足りないと感じているのに対し、学生は十分できていると考えています。逆に学生は「ビジネスマナー」「語学力」「業界の専門知識」「PCスキル」が自分に不足していると考えているのに対し、企業は足りている、あるいはこれからでよいと考えています。私自身、日々学校教育に携わる中で様々な先生方と一緒に仕事をしますが、協働者として頼もしいと感じるのはやはり「粘り強さ」「チームワーク力」「主体性」「コミュニケーション力」や、「論理的思考」備えた人物です。

普段、高校生を見ていて「やらされている」「与えられている」「疑問に思わない」と感じることが少なくありません。もちろんすべての生徒がそうなのではありませんが「主体性」「論理的思考」「コミュニケーション力」などが不足しているように感じます。我々が日々接する高校生たちは、近い将来、社会に出て何らかの役割を担うことになります。

今、我々に求められているのはまさに国語教育を通じて生徒たちに「一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力」「疑問を持ち、考え抜く力」「多様な人々とともに、目標に向けて協力する力」を育成すること、あるいはその基礎となる力を身につけてやることではないでしょうか。一人でも多くの生徒にこうした力を付けるため、本研究会では様々な取組を行ってまいります。当Webページを訪問してくださった皆様、少しでもご興味を感じられましたら、ぜひ一度ご参加くださいませ。幸甚これに過ぎたるはございません。

平成28年10月

大阪府高等学校国語研究会 理事長
浅田 充彦